テーマ:トレッキングポール+軽アイゼンでの雪山歩行練習と
雪山の楽しさ・厳しさを体験する
講 師:歩きにすと倶楽部 太田昭彦氏 SL 吉野
コース:茅野駅集合―(タクシー)北八ヶ岳ロープウエイ(ピラタスから名称変更)
山頂駅 坪庭~北横フュッテ~北横岳山頂 山頂駅(往路と同じ)
今回は雪山の厳しさをしっかりと体験する事ができました\(^o^)/
YYクラブの登山教室冬編は今まで雪山の楽しさだけが際立っていました。
低くない気温・ほとんど無い風・・・快適登山
要するにお天気に恵まれ続けていたと云う事なのです。
でも今回は違いましたよ~
右の写真・・・・
頂上の三角点にタッチしてすぐ下山・・その時の写真ですが・・・
中央を横切っている2本の線・・
カメラのストラップなのですよ!
斜め上方向に・・風で飛ばされているのです。
気温-16℃ 風速10m~15m
なんと体感温度-30℃
パタゴニアは風が強く上から垂らしたロープが横になびき、下に落ちない、
と聞いた事がありますが・・・・・
正に・・・ここはパタゴニアか????? 歩いていても思わずよろけてしまう・・・
それぐらいの、強風の体験をしてきました\(^o^)/
ロープウエイに乗る前に身支度を整え・・
11:20ロープウエイを降りて、ストレッチ
山頂駅で-14℃
風が無いのであまり寒くは感じません。
ストレッチの後は、
インナー手袋をしてのアイゼンを装着。
そして、トレッキングポールの長さの調節。
気温が低い所での素手での作業は厳禁。
手袋をしての作業は大変ですが、
手袋をして作業する事になれるのが雪山での基本。
準備完了!坪庭から北横岳を目指して出発です。
坪庭に入って行くといきなり強風!
坪庭は広い庭園のような場所。周囲の岩石や木々も雪に埋まり、ほぼ平。
遮るものは全く無く、容赦なく風が吹き付けて来ました。
足元も・・・雪が飛ばされ、固くしまった部分があるかと思うと、
吹き溜まりにはふかふかの雪が溜まりもぐってしまったり・・・
容赦なく吹き付ける風で、体感温度はみるみる低下。足も手もジンジンと痺れる感じ・・
寒さと風の強さで写真どころではありません(>_<)
コースは夏道に沿って登ります。
坪庭を過ぎて樹林帯に入ると、あの強風はさえぎられ、ホッと・・・
足も手もだんだんと温まってきました。風の影響の強さを・・全員実感!♪
12:44北横ヒュッテ前到着 休憩。 北横ヒュッテは営業しています。
団体の方達を含め40人程がここで休憩。
水分・食糧補給・・・・
参加者が持ってきたおにぎりは・・・なんと!凍っている!
「冬はおにぎりは凍ってしまうので避けた方が良いですよ」太田講師のアドバイス。
これも体験しなければ解らない事・・・良い勉強になりました。
因みに、パン・羊羹・甘納豆・ドーナッツ等は冬山には良いとの太田講師のお話。
休憩後再び樹林帯に入り、最後の登り・・・
樹林帯を過ぎ、頂上直下の稜線に・・・・
坪庭での強風より更にパワーアップした風です。
13:05山頂着。しかし・・・
あまりに風が強い為、三角点にタッチしてすぐ下山。
カメラもあまりの寒さに、シャッターを押してもいつもと違う雰囲気・・・本当に撮れているのかな???
山頂では記念写真が撮れないので
北横ヒュッテの前で記念写真\(^o^)/
寒さで時々シャッターが切れなくなるので、ホッカイロでカメラを温めて・・・
記念写真・・・この寒さの中でも皆元気♪
今年の雪山参加者に異変が・・・
昨年までは、男性が多く女性は少なかったのですが、今年は圧倒的に女性。今回も参加者13名中10名が女性。
どうやらこれは、ヨシキだけではなく、全国的な傾向の様なんですよね☆彡
予定では事前に雪上で歩行練習をしてから山頂アタックでしたが、あまりの寒さに練習が出来なく、歩きながら先頭(講師の後ろ)を順番に交代しながら講習を受ける事になりました。
下山途中の樹林帯の中は柔らかい雪で歩きにくい・・・
「柔らかい雪の時は踵から、固い雪の場合は、アイゼンを雪面に平らに置き、アイゼンの刃を全部使う、フラットフィティングで歩くようにしてみましょう」
太田講師が参加者の皆さんの方を向き歩き方の説明。
14:30全員無事ロープウエイ駅到着
ロープウエイ駅の2階でストレッチ。
その後、強風で出来なかった、
登りながら説明する予定だった雪山の注意点等の講習をここで実施。
ロープウエイの麓の駅に着く頃には
お天気もすっかり回復し、
青空を背景に北横岳や蓼科山が純白の美しい姿を見せてくれました。
それにしても、この天気なのに北横岳は登山者が多かったですね。100人位でしょうか?
そのほとんどがスノーシューでした
また、ここはスキー場にもなっているので、スキーヤーやボーダーも
多く賑やかでした。
山麓駅に戻り、ザックの中のペットボトルのふたを取ってみると、
蓋に着いた水分が凍っていました(@_@)
今回の厳しい気象状況を改めて思い知らされたのでした。
今回の行動時間は3時間程度の短い時間になってしまいましたが、
雪山における風の怖さ、広い場所で真白になり方向が解らなくなるホワイトアウト、-30℃の低温の体感、柔らかい雪・固い雪上の歩き方、登り方・下り方、樹林帯と稜線に出た時の風の影響の違い、etc、etc色々な事を少しずつ体験でき、短い時間にギュッと凝縮されたような中身の濃い登山教室になったのではないかと思います(^_-)-☆ 私もとっても勉強になりました。
今回の体験が皆様の今後の山行にお役に立てたら嬉しいです。
これからも登山教室では皆様に喜んで頂ける&お役に立てるプログラムをご提供できますよう頑張りたいと思います。ご参加頂いた皆さんお疲れ様でした&ご参加ありがとうございました。 またお会いできるのを楽しみにしています\(^o^)/
by TOYOKO.Y
*吉野が北横岳登山教室で使用したウエアやレイヤリングを・・*ご参考までに♪
【上着】行動時間が短かった事もあり、下記レイヤードで寒く感じませんでした。
①ドライレイヤー:超吸汗速乾メッシュシャツ夏冬兼用
②ベースレイヤー:メリノウール中厚ハーフジップ
→ヨシキでは定番冬用アンダーです。とっても暖かですよ
③ドルレイヤー:メリノウールナイロン混紡フード付き
ジャケット→フードがバラクラバになるので便利でした
④ウタージャケット:裏地付マウンテンジャケット
【ボトムス】行動時間が短かった事もあり、下記レイヤードで寒くは感じませんでした。
✿ベースレイヤー:CWXタイツ
※今回は寒いとの情報によりCWXタイツの上にクラフトの薄い
7分丈タイツ着用←ぴったりフィットでも締め付け感無で快適でした
✿ミドルレイヤー:裏起毛防風ソフトシェルパンツ←愛用しています
✿アウターパンツ:裏地付マウンテンパンツ
【グローブ】私は手の寒さには強い方ですが稜線で2枚はさすがに寒かったです。
✿アンダーグローブ:クラフトのアンダーとしては少し厚手のグローブ
→少し厚手ですが、手にピッタリで暖か、作業も問題ありませんでした
✿ミドルレイヤー:未脱脂ウールグローブ(持参したが今回使用せず)
✿アウターグローブ:5本指オーバーグローブ
【ソックス】5本指愛用者なので必ず5本指インナーを履きます
✿インナーソックス:オリジナルウール5本指ソックス
✿ソックス:中厚ウール混紡ソックス→冬は特にウールがおススメです
【靴】今まで寒さを感じませんでしたが、今回は稜線に出た時寒く感じました
✿セミワンタッチアイゼン装着可能残雪期用登山靴
【スパッツ】足の甲までカバーしてくれるので暖かい
✿厚手のレインスパッツ
【つば付フリース帽子・サングラス】強風でしたが、サングラスで問題無でした